インターネットでの順番とり

2019年1月4日

先日待ち時間について書きました。
予約制にはしない理由を書かせて頂きましたが、最近では予約制とまではいかないけれど、インターネットで順番を取れるシステムも存在します。
これを要望される声も多く聞かれます

大変申し訳ありませんが、今の所これについても導入の予定はありません。

理由は「公平性」です。

情報化社会に適応された方にはこれはおそらくすごく便利なツールだと思います。
ですが、当院には70代から90代の高齢者も通院しています。
そのような中でインターネットが使える人だけが順番をあらかじめ取れるようにするのは医療の公平性の観点からダメだと考えています。

そのようなシステムは小児科や婦人科、専門性の高い内科などで導入されていますが、これらの医療機関は患者さんの年齢層が比較的若いため、患者さんの多くがネットリテラシーのある層なのだと思います。
そのような医療機関では大変良いシステムだと思いますが、やはり当院では現時点では導入できません。

ネットリテラシーのある人とない人の間で公平性が担保される新たな知恵があれば、今後そのようなシステムの導入も考えていきたいと思っています。

ちなみにですが2年前から番号発券機を導入しました。
それまでは来院された順番で受付に名前を書いてもらうシステムでした。
もう皆さん慣れて頂いたようですが、番号発券機を導入した際にも、ご高齢の方々を、混乱させてしまったようです。

いつも新しいシステムを考えて導入する時には、高齢者は利用できるかということを第一に考えます。
どんなに良さそうでも高齢者がついてこれなさそうなら導入しません。

高齢者に使えるか使えないか

その判断材料の一つに銀行の窓口があります。
高齢者も銀行には行きますし、そこでのシステムには慣れているはず。
だから私の中に「銀行がやっていれば大丈夫」という確信があります。
番号発券機も銀行にあったので導入しました。
今後も銀行を参考に良いものは取り入れたいと思います。